出身研究室の同期が書いた論文の査読依頼がきた

論文の査読依頼が来た場合、よっぽど専門と外れた内容の論文以外は引き受けるようにしています。存じ上げなかったオープンアクセス誌であるCFD lettersから査読依頼が来て、タイトルだけ見て、まあいいかと思って軽い気持ちで引き受けました。学生時代に同じ…

微分方程式の時間発展を有限要素法で解く(不連続Galerkin法)

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はじめに 偏微分方程式の数値解法として有限要素法は一般的な方法であり、多種多様な物理現象の計算に応用されています。 ただし、有限要素法が適用されるのは空間微分項に対してであり、時間微分項、すなわち時間発展(もしくは積分)の方法については有限…

VS codeに移行

Sublime text3をここ数年くらい使用してきたけど、日本語環境が使用できなくなったり、 Latex環境構築があまり楽でなかったりして、だんだん微妙に感じてきたのでVS codeに徐々に移行していきます。インストールして、特に何か難しい操作もなく直感的にいろ…

Qiitaに移行することにしました

ちょっと前までQiitaはニッチな情報系のエンジニア向けのサービスでしたが、最近は科学技術計算のエンジニアも結構Qiitaにいてて,まじめにFEMやマルチボディダイナミクスの定式化を紹介してたりします。せっかくなので自分もQiitaに移ろうと思います。練習…

netcdfのインストール(C,C++,Fortran)

netcdfは、日本のスパコンには標準装備でインストールされているようだ。汎用的なデータ保存用フォーマットとして便利そうなので、手元の環境にインストールした。とりあえずconfigureのオプションだけまとめる。C版が基本になっており、C++とFortran版はC板…

Ubuntu16.04へのVTK7.1のインストール

言わずと知れた可視化ライブラリVTKであるが、その機能はフリーソフトparaviewにより簡単にGUIで使用することができる。物好きでもない限りわざわざVTKを触る必要もない…と思っていた。ただ、paraviewを使用した単純作業を最低でも数百回やることになったら…

Intel Math Kernel Libraryでの大規模疎行列の直接解法<実践>

MKLは普通にLAPACKが使えるのだが、なぜか直接解法ソルバであるPARDISOがデフォルトで使用できる。LAPACKの普通のLU分解とは違い、PARDISOはマルチフロンタル法による高速化、グラフ理論に基づくfill inの削減(metisを使用している?)が行われている。数十…

Intel Math Kernel Libraryでの大規模疎行列の直接解法<動機>

そこらの教科書による独学で力学分野における数値計算を学び、プログラム実装を行う場合、悲しいことに、連立方程式のソルバの検討に一番時間を食う。たいていの場合、学習者のレベルが上がるにつれて、使用するソルバは直接法(ガウスの消去法・LU分解) ↓ …

FXgenのインストール(Ubuntu16.04 64bit)

理研のソフトウェアFXgenをUbuntuにインストールした。 とはいえ、すでに実行ファイルが配布されているので特に難しくはない。2つほど動的ライブラリが見つからないと怒られたので、下記で対応した。cd /usr/lib/x86_64-linux-gnu/ sudo ln -s ./libnotify.s…

静的ライブラリのコンパイルエラーの一例

(自分の中では)大規模な数値解析用プログラムを作成しており、静的ライブラリを複数作ってコンパイルする必要にかられている。 下記のリンクの問題を知らず、数時間ずっと悩んでいた。リンクの順番にも依存関係あるのね。静的ライブラリのリンク時にundefi…

Rでよく使うfunctionまとめ

よく忘れるので、完全に自分のためのメモを作成する。 クリップボードからデータのコピー x=read.delim("clipboard") 散布図のプロット plot(x,xlim=c(),ylim=c(),col="black",pch=2) ピアソンの相関係数の計算 cor.test(x$dataname,x$dataname2,method="p")…

gitのcommitエディタをvimに変更

情けないことにこれを調べずいつも戸惑っていた。 hikm.hatenablog.com 忘れないようリンク残します。

CentOS5.4 or 5.7へのgcc-4.8をインストール

やむを得ない事情で2016年現在でもcentOS5を使用しないといけない場合、 gccのバージョンが古すぎるためにコードのコンパイルができなかったり、 ソフトウェアのインストールができなかったりということが多々ある。 対応方法だが、下記のサイトに従うことで…

C++からfortran呼び出し方法 

爆速かつ可読性のよいコード作成のため、表題の内容に手を出した。自分の専門性を見失っている気がする。 基本的には下記を参考にすればよい。 kazuki-nagasawa.hatenablog.comで、C++の場合は、プロトタイプ宣言を下記のようにCでexternしてやる必要がある…

vtkDataの全てがここにある

開発元が大量にサンプルを出していることに今気づいた。なぜおれはこんなにも無駄な時間を…VTK Datasets - KitwarePublic

paraviewによる並列計算結果の一括可視化フォーマット

しばらく前から探していた、並列計算結果のparaviewでの出力フォーマットを発見した。 これを以前のhdf5と組み合わせれば、たいていの結果の可視化には耐えうるのでは。 Generating vtu and pvtu files -- CFD Online Discussion Forums

"Vmware上"のUbuntu14.04へのopenmpi-1.10.2のインストール

こんなもん、普通にソースコード落としてきて、解凍→./configure→make→make installで終わりだろうと思っていた時代が…僕にもありました…。 Vmware上で作業するときは、解凍場所をWindowsとの共有フォルダにしていたらシンボリックリンクが張れないのですね……

Sublime text3でLatex

今時Latexかよ、wordでいいじゃんと、言いたい奴には言わせておけばよい。 数理系ではまだまだ現役だし、適切なテンプレートがあれば入力は非常にはかどる。とはいえ、以前のエントリでも記入した通り、作業環境の構築が地味にめんどい。 どーしたものかと悩…

vtkファイルフォーマット(バイナリ形式)

バイナリ形式によるvtkファイルのフォーマットがやっとわかったので書き留めておく。 意外と日本語で解説している人、いないのよね…。 また、日本語サイトでちらほら見つかるアスキー形式のvtkファイルも、ほぼ全てがレガシーなフォーマット(.vtk)の解説にな…

netcdf-4.4.0のインストール(Ubuntu14.04)

データ管理用フォーマットとして名高いnetcdfをインストールした。 ソースコードをダウンロードしてきて、./configure --prefix=/home/hoge/netcdf-4.4.0 make make installで終了。なぜかhelpを見てもhdf5との依存関係の設定方法が書いてなかった。後はc++…

Paraviewによる成分からのベクトルの可視化

ちょっと調べたらすぐ見つかったのでメモ。成分からベクトル作成 - Mesh Wiki便利な世の中ですね。これでFFV-Cはかなり使いこなせつつある。

vmware-toolsとopen-vm-toolsの共依存関係:Ubuntu14.04の場合

最近のVmwareにおいて、Linuxの仮想環境ではVmwareが提供するvmware-toolsではなく、Linux側が提供するopen-vm-toolsの使用を推奨しているはず。 ただし、open-vm-toolsのみをインストールしても共有フォルダが有効化できない。 vmhgfsが通常の設定では起動…

Sublime text 3のインストール(ubuntu14.04, Windows8.1)

vimにそろそろ限界を感じてきたので、Sublime text3に変更を試みた。 vimに特に大きな不満があるわけでないし、サーバでの作業も簡単にできる点で非常にありがたいけど、 だからといってvimの変態的なカスタマイズを突き詰めるよりは、もっとモダンなエディ…

ubuntu14.04へのFFV-Cのインストール

ボクセルベースの流体解析は理研がもう十年くらい頑張って開発しており、その最新版がこれらしい。 FFV-C package by avr-aics-riken なかなか便利そうだし、まだメンテナンスもされていそうなので、期待して使用を試みた。前準備として、 sudo apt-get inst…

openFOAMの解析結果処理:閾値で指定した領域体積の時系列データ取得

タイトルの操作はopenFOAMに実装されているfunctionでは無理そうで、paraviewによる代替案を記録しておく。・paraFOAMを起動・thretholdで適当な物理量による閾値処理・filtersからintegrateVariablesを選択あとはfileからsave dataを選択して、全時間の出力…

dokuwikiをローカル環境で使用:特定のグループ内でのみ共有

様々な文書を全てwordで管理することに限界を感じ、 文書を一元管理できるwikiの構築を数か月前から検討していていた。 wordの数式はmath typeを導入したことによりlatex形式に変換できるため、 latexが使用できるwikiならば何の問題もないと考えた。で、そ…

Vmware Workstation 12 playerへのupgrade

自分が如何に情弱かということだが... ずいぶん前からvmware playerの更新はストップし、vmware workstationに一本化されたらしい。vmware workstationの無償版の形でplayerが存在するので、そちらにupgradeした。 まあ、使い心地は大して変わらない。 もっ…

R studioを用いた箱ひげ線図の描画

ばらつきのあるデータの可視化技法として、箱ひげ線図は非常に魅力的なんだけども、 Excelでぱっと書けるかと言われるとそうでもない。 お手軽なのはR stduioであろう。忘備録としてコマンドとreferenceをまとめておく。別にexcel等でまとめられたデータ群が…

Para-view(or Visit)によるpolylineデータ可視化のためのXDMFファイル(.xmf)の作成(HDF5)

polylineデータ可視化のためのXDMFファイルを作成した。 以前紹介したサンプルデータよりもシンプルに書ける。vtkフォーマットと作成の労力は全く変わらないと思う。下記では2点で構成されているline要素を4つ表示する。 <Xdmf Version="2.0"> <Domain> <Grid Name="Lines" Type="Uniform"> <Topology TopologyType="Polyline" NumberOfElements="4"> </topology></grid></domain></xdmf>

Text Parserのインストール

VCAD関連のソフトウェアの件でちょっとガッカリ感が否めなかった理研のフリーソフト群だが、面白そうなものを見つけた。 利用者向け公開ソフト | 理化学研究所 計算科学研究機構(AICS)ちゃんと今年も保守作業をしている。これは期待できるか。地味に便利そう…